結論
キャンペーンURLは、媒体名、流入の種類、施策名、必要に応じた広告・掲載位置を共通の命名表で決め、発行担当を一つにします。公開前に最終到達先、リダイレクト後のパラメータ、計測結果を確認し、使用場所、開始・終了日、責任者と一緒に台帳へ残すことで、表記違いによる集計の分断と再利用時の混乱を抑えられます。
URLを作る前に、比較したい施策と到達先を決める
メールを配信するたびに担当者が自由な名前でURLを作ると、同じ媒体が別々の行へ分かれ、どの施策が成果につながったかを後から比較しにくくなります。最初に確認するのはパラメータの書き方ではなく、何を比較して、どの判断に使うかです。たとえば、メールとSNSの流入を比べたいのか、同じメール内の上部と下部のリンクを比べたいのかで、必要な項目が変わります。閲覧数だけを見るのか、問い合わせや資料請求まで追うのかも発行前に決めます。
発行票には、施策の目的、対象者、掲載媒体、実際に使う場所、最終到達URL、開始日と終了日、依頼者、発行者、確認者を記録します。公開前のページや権限が必要なURLを指定していないか、PCとスマートフォンの双方で目的の内容へ着地できるかも確認します。短縮URLやQRコードを使う場合も、元となるキャンペーンURLと転送先を同じ発行票で追えるようにします。
- 比較したい媒体・施策・掲載位置
- 成果として確認する行動
- 公開済みの最終到達URL
- 使用場所・期間・責任者
- 短縮URL・QRコードとの対応
source・medium・campaignの命名表を先に固定する
Google Analyticsの公式資料では、カスタムURLを作るときにutm_source、utm_medium、utm_campaignを常に使うよう案内しています。sourceは流入元、mediumは媒体の種類、campaignは施策名を表します。同じ意味を示す値を担当者ごとに変えないよう、sourceには掲載プラットフォーム、mediumにはemail、paid_social、qrなど組織で採用する値、campaignには施策を一意に識別できる名称を割り当てます。広告や掲載位置を分ける必要がある場合だけutm_contentを加えます。
値は英小文字を基本とし、単語の区切り方、日付の形式、略称の使い方を命名表にします。Google Analyticsでは値の大文字と小文字が区別されるため、同じ施策でもSpringSaleとspring_saleは別の値として扱われます。媒体名を増やす前に既存値を検索し、同じ意味の別表記を作らない手順が必要です。施策名には顧客名、メールアドレスなど個人を示す情報を入れず、社内の管理IDと対応付けます。
- sourceは流入元の正式な一覧から選択
- mediumは組織共通の媒体区分を使用
- campaignは施策を識別できる一意の名称
- contentは広告・掲載位置の比較時だけ追加
- 小文字・区切り・日付・略称を統一

自動タグと手動UTMを媒体ごとに使い分ける
メール、SNSの投稿、外部メディア、紙面のQRコードなど、掲載側でURLを指定する施策は手動UTMが基本になります。一方、Google Adsには広告クリック時にGCLIDという識別情報をURLへ付ける自動タグ設定があります。Google Adsの公式資料では、新しいアカウントでは自動タグが既定で有効になり、GA4では自動タグの情報が手動タグより優先されると説明されています。Google AdsとAnalyticsを連携して計測する場合は、担当者が独自判断で自動タグを切ったり、同じ目的の値を重ねたりせず、広告運用と解析の担当者で方式を決めます。
リダイレクト、短縮URL、外部のクリック計測を経由する場合は、UTMだけでなくGCLID等の必要なパラメータが最終ページまで保持されるかを確認します。Google Adsも、リダイレクトを使うサイトではGCLIDを最終ランディングページへ渡すよう案内しています。転送の途中で値が消える、同じ項目が重複する、存在しないページへ着地する場合は公開しません。媒体別に『自動タグ』『手動UTM』『両者を併用する条件』を台帳へ明記し、変更時の確認先も残します。
- 媒体ごとのタグ方式を一覧化
- Google Adsの自動タグ設定を確認
- 短縮URLと転送経路を実際に通過
- 最終URLで必要な値が残るか確認
- 重複・欠落・404を公開前に解消
発行者と確認者を分け、公開前テストを記録する
URLは、依頼を受けた担当者が命名表から値を選び、発行ツールまたは管理シートで生成します。別の確認者が、到達先、既存のクエリ文字列とのつなぎ方、文字化け、重複項目、余分な空白を確認します。チャットや文書からURLをコピーした際に末尾の記号が欠けていないか、QRコードでは読み取ったURLが台帳と一致するかも見ます。確認用のURLを本番のメールや印刷物へ直接貼らず、承認済み欄からコピーする運用にします。
テストでは、実際の掲載環境に近いリンクをPCとスマートフォンで開き、リダイレクト後のページとURLを記録します。Google Analyticsでは、カスタムキャンペーンの情報をトラフィック獲得レポートのセッションの参照元、メディア、キャンペーンなどで確認できます。計測画面へ現れるまでの時間だけで合否を決めず、ブラウザーで到達とパラメータを確認した記録、解析画面で受信を確認した記録を分けます。社内サイト内の移動にはキャンペーンURLを流用せず、外部掲載からの流入を示す用途に限定します。
- 命名表から選択してURLを生成
- 別担当者が到達先と文字列を確認
- PC・スマートフォン・QRで実際に開く
- ブラウザー確認と解析画面確認を分けて記録
- 承認済みURLだけを配布
配布後は台帳を正本にし、終了と再利用まで管理する
配布後の台帳には、完成URL、使用場所、掲載本数、開始・終了日、担当者、関連する広告や原稿、最終確認日を残します。同じキャンペーンを複数の媒体へ展開するときは、campaignを共通にし、sourceとmediumで流入経路を分けます。掲載位置を比較する必要があるときだけcontentを分け、何を表す値かを備考へ書きます。レポートで想定外の値や(not set)が見つかった場合は、その場で名称を補正して履歴を消すのではなく、発行票と掲載物を照合し、次回から直す値と過去値の対応を記録します。
施策終了後は、URLをすぐ別の企画へ使い回しません。メールや印刷物は後から開かれることがあるため、到達ページを閉じる場合は、利用者が次に確認すべき案内へ安全に移れるかを決めます。恒常的な外部リンク、広告、期間限定QRを区別し、保管期限と見直し日を設定します。分析用の名称、実際の掲載物、到達ページを一つの台帳から確認できれば、担当者が替わっても同じ基準で発行し、集計の分断を防ぎながら次の施策へ学びを渡せます。
- 完成URLと全使用場所を記録
- 想定外の値は発行票まで遡って確認
- 過去値と新しい標準値の対応を保存
- 終了後の到達先と見直し日を決定
- 別施策へ同じURLを使い回さない
よくある質問
UTMパラメータは何を必須にすればよいですか?+
Google Analyticsでカスタムキャンペーンを識別する基本はutm_source、utm_medium、utm_campaignです。広告や掲載位置を比較するときだけutm_content等を加えます。組織の命名表から値を選び、同じ意味の別表記を作らないことが重要です。
SNS投稿とメールで同じキャンペーンURLを使ってもよいですか?+
施策名を表すcampaignは共通にできますが、流入元と媒体を区別するためsourceとmediumは分けます。同じURLを使い回すと経路別に比較できないため、掲載場所ごとに発行し、同じ台帳へまとめます。
Google Adsにも手動UTMを付けるべきですか?+
自動タグとAnalytics連携を使う場合は、まず自動タグの設定と計測要件を確認します。GA4ではGoogle Adsの自動タグが手動タグより優先されるため、独自のUTMを重ねる前に広告運用・解析担当で方式を決め、リダイレクト後もGCLID等が残るかをテストしてください。
参考にした一次情報
- Google Analytics HelpURL builders: Collect campaign data with custom URLs↗
- Google Analytics HelpTraffic-source dimensions, manual tagging, and auto-tagging↗
- Google Ads HelpAbout auto-tagging↗
- Google Ads HelpHow Google Ads tracks website conversions↗
外部仕様は変更される場合があります。最新情報は各公式ページをご確認ください。
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